- 創業計画書を書きたいけど分からない
- 他に追加したほうが良い書類ってある?
- 絶対に創業融資を引っ張りたい
- 不動産業のサンプルが少なすぎて嘆いている
- 実例がなかったので、ちょうど探していた
不動産業として開業するに当たり、創業融資は絶対に確定させたいですが、金額は創業計画書の内容で変わってきます。
何故なら、創業計画書では自分の考える事業プランを伝えるための書類だからです。
創業計画書で魅力を伝えることが出来なければ、希望金額の借入が出来ない可能性が高いです。
今回は、私が面談後たった3日で融資確定させた創業計画書と一緒に追加資料として作成した神資料8選を紹介します。
追加資料を同封することで、事業内容や経歴を伝える厚みが出てくるので参考にしてみてください。
いちばん重要なのは創業計画書
まず前提として覚えてほしいのは、いちばん重要なのは創業計画書だということです。
基本的な事は創業計画書に記入して、それでも伝えたいことがあれば追加資料で補足するイメージを持ちましょう。
創業計画書には面談時間の短縮のためにも利用されるので、事前に事業内容を伝えておけば面談も楽になります。
創業計画書を練り上げることは日本金融政策公庫の担当者や代表者のあなたにとってもプラスになるので全力で書き上げましょう。
月別収支計画書
まずは月別収支計画書です。
これは創業月から1年間の収支に関する計画書で以下の内容を記入します。
売上
- 売上高①
- 売原価②(仕入高)
経費
- 人件費 ※
- 家賃
- 支払利息
- その他
利益:自動的に算出されます
借入金返済額:(借入金額÷借入月数)+金利
ちなみに全項目の詳細については、次に説明する算出根拠の部分で解説していきます。
売上高①
ここには事業全体の売上高を記入していきます。
私の場合、メイン事業と2本柱があったので、計3事業の合計売上高を記入しました。
また、売上高は事業が進む内に上がっていかないと事業が成り立たないので、予測できる範囲で右肩上がりになるように作成しましょう。
私の売上計画
- 1ヶ月目〜4ヶ月目:83万円
- 5ヶ月目〜8ヶ月目:123万円
- 9ヶ月目〜12ヶ月目:209万円
予測で良いので、数ヶ月単位で売上高が上がっていく計画書が望ましいです。
売上原価②(仕入高)
ここでは、売上を上がるためにかかる仕入れ金額を記入していきますが、不動産仲介業では仕入れ=媒介契約で締結した不動産になります。
私の場合、一括査定サイトを利用する予定だったので、それらにかかる費用を仕入れ代金としました。
経費:人件費
次に必要なのは経費ですが、経費は全部で4項目あります。
- 人件費
- 家賃
- 支払利息
- その他
人件費を算出する上での注意事項があります。
それは、個人事業主での申請の場合、事業主(代表者)の人件費を含めることが出来ないという点です。
そのため、事業主の人件費は全て自己資金から捻出しないといけないので、個人事業主で申請する場合は少なくとも売上が立つまでの人件費を貯めておきましょう。
経費:家賃
次は家賃ですが、事務所の家賃を記入しましょう。
家賃は売上が立たなくても必ずかかってくるので、最初の段階では出来る限り安く抑えるか自宅を事務所に使うことをオススメします。
経費:支払利息
次は支払利息です。
ただ、創業計画書の雛形は万単位でしか入力できないので、大体の場合1万円になります。
もちろん借入金額が大きくなってきたら変動する可能性もありますが、私が500万円借りた時は1.02万円になりました。
経費:その他
最後は、その他という項目です。
上記に記入した以外にかかってくる経費の合計額を記入しましょう。
詳しくは次の項目で解説します。
売上高、売上原価、経費の算出根拠
次は月別収支計画書に記入すべき売上高、売上原価、経費の算出根拠です。
ただ、雛形に記入してしまうと見づらいので、追加資料として作成するのが良いです。
基本的に創業計画書の中にある事業の見通し(月平均)の創業当初と1年後または軌道に乗った後に記入した2ヶ月分の計算で大丈夫です。
創業当初と1年後の違いを見せることで、事業の成長性を具体的に説明します。
内容に整合性があれば、面談で質問されない確率が上がり、かなり楽に望めます。
私の書いた算出根拠
- 売上高 :83万円(80万円+3万円)
- 原価 :17万円(売却関連)
- 人件費 :25万円(法人のため役員報酬額)
- 家賃 :4.4万円
- 支払利息:1.02万円
- その他 :10万円(光熱費・消耗品など)
売上達成に向けた具体的な取組
次は売上達成に向けた具体的な取組についてです。
この項目についても、月別収支計画書の雛形に記入欄がありますが、やはり具体的に書くために追加資料として記入しましょう。
取組方法として項目が2つあります。
- どのようにして(手段、取組方法)
- いつまでに(実行時期)
やはり売上の数字を出すための行動をしないといけないので、納得できるような内容にしないといけません。
この内容がイマイチであれば、売上の数字に結びつかないので気を抜かずに考えましょう。
どのようにして(手段、取組内容)
私は、広告宣伝費をかけずに集客する仕組みを作っていたので、その内容を詳細に書きました。
また、自身でHP等の作成が出来たので、アピールポイントとして記入しました。
いつまでに(実行時期)
私の場合、すでに仕組みが出来上がっていたので、開業の許可が下りて営業開始してから数日で実行可能でした。
その他の業務も遅くても1ヶ月で実行出来る状況だったので詳細を記入しました。
日本金融政策公庫としても、貸したお金がどのような計画で返ってくるのかは重要なポイントになるので取組内容は詳細に記入しましょう。
計画した売上高を下回った場合の資金繰り・資金調達方法
次は計画した売上高を下回った場合の資金繰り・資金調達方法です。
万が一、取組内容を行っても売上が立たない場合どうするのかを記入するものです。
私の場合、すでに実績を立てられていたので正直、売上が立たないことはないだろうと思っていました。
そのため、万が一の時は配偶者および母に依頼して補填します。という一言のみ記入しました。
実績がない場合は、しっかりとした内容を書こう
とはいえ、まだ取組をしたことがなく、実績が出ていない場合は貸す側のリスクも高くなるので詳細を書きましょう。
詳細に書かないと、リスク管理が出来ていないと思われる可能性があります。
各社で学んだこと
次の追加資料は各社で学んだことです。
創業計画書には代表者の略歴を記入する欄がありますが、そこには以下の内容が記載されています。
>>>面談後、たった3日で創業融資を確定させた創業計画書の書き方ガイド
略歴については、勤務先名だけではなく、担当業務や役職、身につけた技能等についても記載してください
ただ、詳細に書くにはスペースがなさすぎるので追加資料として作成することをオススメします。
何故なら、詳細に書くことで新事業との関連性や代表者の人柄や能力が分かるからです。
面談では約45分間ほどしかないので、自分をアピールするよりも事業内容についての説明が多くなります。
より融資の確率を上げるためにも、追加資料を綿密に作成して効率化する事はとても重要です。
私が書いた各社で学んだこと(テーマ)
- 1社目:作業の効率化・会社全体の効率化
- 2社目:営業力・チームワーク・管理能力
- 3社目:不動産売買スキル・売上を上げる仕組み作り
- 4社目:人脈の重要性・売上UPを体現
詳細を知りたい・自分の書いた内容を添削してほしい等の場合は、下記よりお問い合わせください。
昨年の実績
次に準備したのは昨年の実績です。
私の場合、自分で作った仕組みで売上が立っていたので昨年の実績を作成しました。
詳細については、企業秘密のため伏せますが、かなり説得力のある内容に仕上がりました。
すでに実績を出しており、同業種で開業する場合は絶対に作成しておきましょう。
今後の提携先
次に準備したのは、今後の提携先ですが、不動産業の場合、自社の商品を作成せずとも業務が出来ます。
その反面、周りとの協力などが重要になってくる業種です。
私の場合、おかげさまで開業後に提携などの協力をしてくれる会社様が複数いたのでアピール材料として追加資料を作成しました。
特に大手企業の名前もあったので日本金融政策公庫の担当者も安心してくれました。
会社運営は1人で行えないので、開業前から提携先を探しておくことをオススメします。
創業(会社設立)の想い
次は会社設立の想いです。
自分で開業するにあたって、必ず想いがあるはずなので追加資料として記入しましょう。
創業融資においては、いちばん重要なのは事業内容ですが、代表者自身の人柄や経験値も重要になります。
その中で、開業の想いを事前に知ってもらうことで代表者を知ってもらえるチャンスが生まれます。
私が書いた創業の想い(抜粋)
- 売買を経験する中で感じた〇〇の少なさ
- 人生で一番大きな買い物なのに〇〇が無い
- 一緒におもいでを創っていきたい(当社の名前が株式会社おもいで不動産)
- プラスアルファで〇〇や〇〇などの価値を提供していきたい
自己資金の内訳
最後の追加資料は自己資金の内訳です。
創業計画書の中にも自己資金を記入する欄がありますが全体の金額しか記入できませんが、実際は様々な形で自己資金を作っています。
- 貯金
- 有価証券
- 配偶者の貯金
- 退職金
自己資金の内訳を事前に提出することで、面談で細かく聞かれる心配が減ります。
自己資金に充てない貯金も書いておくとプラス材料になる
更に開業に使用する予定のない貯金がある場合、追加資料でアピールしておきましょう。
何故なら、開業で使わないにしても自己資金を持っていることはプラス材料になるからです。
使えそうなものは全部使う心構えで追加資料の作成を行っていきましょう。
まとめ
今回は、創業計画書に絶対に追加しておくべき8つの神資料というテーマで解説しました。
創業計画書が一番大事
追加した神資料8選
- 月別収支計画書
- 売上高、売上原価、経費の算出根拠
- 売上達成に向けた具体的な取組
- 計画した売上高を下回った場合の資金繰り・資金調達方法
- 各社で学んだこと
- 昨年の実績
- 今後の提携先
- 創業(会社設立)の想い
- 自己資金の内訳
基本的には創業計画書が一番重要ですが、私が作成したような追加資料も本当に重要になります。
創業融資は基本的に担当者を味方につけないと確定できないので、担当者が上司を説得するための資料作りと思ってください。
代表者の事は代表者が一番わかってるはずなので、全力でアピールしていくスタンスを取れば自ずと資料作成も捗ります。
これから開業するにあたって資金は絶対に多くあった方が良いです。
数百万円という大金をスムーズ借りるためには事前の努力が絶対に必要なので、面倒だと思わずに作成していきましょう。
当社は不動産開業コンサルティングを行っています
当社では不動産開業コンサルティングを行っているので、不安なことや気になることがありましたらまずはお問い合わせください。