- 株式会社を作って不動産業を始めたい
- 事前に必要書類を知っておきたい
- 法人と個人の違いを知っておきたい
不動産業を始める時に一番最初に決めることは個人事業主で開業か、法人で開業かという選択です。
>>>【不動産業に特化】法人&個人事業主のメリットデメリット
その結果、法人にした場合、法人登記を進めながら色々な書類を集めないといけません。
>>>不動産業を始めたい!法人登記の流れ
同時に必要書類を集めておかないと、時間のロスになってしまいます。
特に賃貸借で事務所を借りている場合は時間がかかる程、カラ家賃が発生するので無駄を無くすことが重要です。
書類の提出先は2箇所あります。
- 土木事務所
- 宅建協会
それぞれに必要な書類を分けて解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
※個人事業主で開業予定ならこちらをチェック
土木事務所で必要な書類
まずは土木事務所で必要な書類について解説します。
結論として、土木事務所には申請書を2部(提出用と控え)作成して持参しないといけないので、添付書類も原本とコピーの2種類準備しましょう。
※福岡県内でも場所によっては合計3部必要になります
2部と3部のエリア一覧
私も申請時間違えましたが、原本で取得する書類はA4サイズなので、申請書に貼るとはみ出ます。
見た目も汚くなるので、原本やコピーは提出書類に貼り付けずに、それぞれまとめておきましょう。
宅地建物取引業免許申請書
1つ目は宅地建物取引業免許申請書ですが、インターネットで取得可能です。
説明されていますが、何を印刷していいか分からない場合は、土木事務所や宅建協会でも買えるので訪問してみましょう。
宅建協会では入会申請書をもらわないといけないですし、分からない事は優しく教えてくれるので、宅建協会がおすすめです。
申請書の書き方については別記事で解説しているので、御覧ください。
申請書の書き方完全解説
専任の宅建士証の写し
2つ目に必要なのは専任取引士として登録予定の宅建士証の写しです。
現在、保有している宅建士証をコピーしましょう。その後、免許証サイズに切り取り、申請書に貼り付ければ大丈夫です。
ただし、宅建士証の有効期限が2ヶ月以内の場合は誓約書を書く必要があります。
誓約書に記載する内容
- 日付
- 宅地建物取引士証の講習を受けること
- 更新した宅地建物取引証のコピーを後日提出すること
※誓約書の様式は問われません
また、専任の取引士を2名以上設置する場合は、もちろん必要分の写しが必要になるので準備しましょう。
貸借対照表
3つ目は貸借対照表です。
ただ法人を設立したばかりなので、下記のような書類を作成すれば大丈夫です。
例えば、資本金100万円であれば4項目とも「1,000,000円」と記入すれば大丈夫です。
身分証明書(身元証明書)
4つ目は身分証明書ですが、免許証やパスポートと言った一般的に使われる身分証明書とは違うので注意が必要です。
場所によっては身元証明書と言われる事もある書類は本籍のある市町村役場で取得可能です。
住所ではなく本籍地という部分がポイントになるので、住民票と本籍が違う場合は間違えないようにしましょう。
こちらも有効期限は3ヶ月以内になります。
登記されていないことの証明書
5つ目は登記されていないことの証明書です。
申請書には「身分証明書」と同じ枠で書かれているので、身分証明書と登記されていないことの証明書は同一書類と思われがちですが違います。
登記されていないことの証明書は法務局で取得可能ですが、取得方法は2つあります。
- 郵送で取得
- 窓口に行って取得
福岡県の場合、窓口で取得できるのは福岡法務局のみなので、注意が必要です。
郵送の場合、受付は東京法務局になるので、県外から取得する場合は時間がかかるので余裕を持って手配しておきましょう。
身分証明書&登記されていないことの証明書は誰の分が必要?(個人申請)
法人登記事項証明書(3部)
6つ目は法人登記事項証明書です。
事前に法務局で法人登記を行わないといけません。
法務局に提出して10日間前後で登記完了となるので、事前に段取りをしておきましょう。
また、法人登記事項証明書は宅建協会や銀行口座開設時にも必要なので3枚取得しておきましょう。
ちなみに取得場所は法務局です。
事務所付近の地図
7つ目は事務所付近の地図です。
基本的に最寄り駅(JR・バス・地下鉄等)から事務所までの道順が必要になります。
簡単な地図だと分かりづらいので、途中に目印や目標となる建物等があれば合わせて記入しておきましょう。
自分でオリジナルで作成しても良いですが、一番簡単なのはゼンリン地図などをコピーして道順にマーカー線を引く方法です。
また、よりわかりやすくするために、全体図と事務所付近の2枚の地図を添付することをおすすめします。
ちなみに、ビルやマンションで開業する場合は、ビル名やマンション名・部屋番号などを申請書に記入しないといけません。
事務所の写真
8つ目は事務所の写真ですが、一定の撮影ポイントが決まっています。
- 建物全体図
- ポスト
- 事務所の入り口
- 事務所内
それぞれの写真には写すべき項目も存在するので、写っていないとやり直しになります。
二度手間にならないためにも、事前にポイント等を勉強しておきましょう。
また、事務所は事務机や電話機等、必ず置かないといけないものがあるので準備してから撮影しましょう。
事務所に必要なもの
宅建協会で必要な書類
次に宅建協会で必要な書類について解説します。
ただ、土木事務所で宅地建物取引業免許申請書の受付印をもらった表紙が必要になるので先に土木事務所に行きましょう。
土木事務所に提出した書類で必要なものは、下記の2点です。
- 土木事務所で受付印を押してもらった宅地建物取引業免許申請書の写し
- 代表者と専任の取引士の略歴書
- 法人登記事項証明書 ※
※土木事務所の場面で解説した3部のうち、1部を使用します
写しは表紙をコピーすれば大丈夫ですし、略歴書は、申請書に記載したコピーで大丈夫なので、実質準備しなくて大丈夫です。
入会書類の記入方法については別記事で解説しているので、知りたい場合は御覧ください。
入会書類の書き方
印鑑証明書(代表者)
宅建協会で唯一、取得すべき書類は代表者の印鑑証明書です。
住民票を置いている市町村役場で取得できますが、有効期限は3ヶ月間なので注意しましょう。
ちなみに法人登記の際にも印鑑証明書が必要になりますが、申請後に原本は戻ってくるので有効期限内であれば再利用しましょう。
まとめ
今回は法人で不動産開業をした場合に必要になる書類9選を紹介しました。
土木事務所
- 宅地建物取引業免許申請書
- 専任の宅建士証の写し
- 貸借対照表
- 身分証明書(身元証明書)
- 登記されていないことの証明書
- 法人登記事項証明書
- 事務所付近の地図
- 事務所の写真
宅建協会
- 土木事務所で受付印を押してもらった宅地建物取引業免許申請書の写し
- 代表者と専任の取引士の略歴書
- 印鑑証明書(法人代表者)
不動産開業にあたって提出する書類は圧倒的に土木事務所が多いです。
また宅建協会へ提出する書類には、土木事務所で受付印を押してもらった申請書が必要になるので、土木事務所→宅建協会の順番で申請に行きましょう。
個人と法人で揃える書類も変わるので、個人事業主・法人のどちらで開業するか確定させた上で行動することをオススメします。